図書室

Good Medicine☆いい薬、あります。
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【閲覧注意】byそらね蚊乃

















「翔ちゃん?」
ガチャリとドアが開き、四ノ宮那月が部屋に帰ってきた。彼は鞄を床に放り出すと、まっすぐに俺のベッドをのぞきこんだ。
「どう?具合。」
「あんまり変わらない。」
俺はというと、昨晩から風邪で高熱を出して唸っていた。熱は38度3分のまま動かない。食欲もなく、那月が作ったお粥さえも口にすることができなかった。
「朝はごめんな。お粥、食べれなくて。」
俺は細い声で那月に謝った。
「ああ、いいよ。仕方ないじゃん。でもさすがに何か食べないと…」
那月はネクタイをほどきながら言った。「何も食べられない?」
俺の胃はまだ食べ物を受け付けようとしなかったが、那月にこれ以上心配をかけたくはない。
「何か…軽い、冷たいもの。」
「冷たい?アイスとか?」
「ああ…アイス。アイスくれないか?」
俺は申し訳ない気持ちで那月に頼んだ。
「分かった。ちょっと待ってて。シャイニーさんに外出許可得て、買ってくる。」
そう言うと那月は部屋を飛び出して行った。
俺は額に貼りついている熱冷シートを触った。体はだるく、頭もガンガンする。このまま寝ると、もう二度と目を覚ますことができないような気がした。
すると、那月がドアを開けた。随分早いものだ。
「あのさ、アイスじゃないんだけど、今そこで真斗にもらったんだ。」
那月は小さい紙袋を持ち上げて見せた。
「何?」
「心太(ところてん)。これなら冷たいし、味も薄いし、食べれるんじゃないかなって。」
「ありがとう。もらうよ。」
俺は聖川真斗の厚意にも胸がいっぱいになった。
重い体を起こそうとすると、那月が俺の肩に手を置いた。
「いいから寝てなって。食べさせてやるから。」
「そんな。悪いし、みっともない……。」
「風邪ひきのくせに見栄張るなって。熱が上がるぞ。」
そう言って那月は俺を再度ベッドに寝かせた。
那月は紙袋から、包装された透明のプラスチックの容器を取り出した。パッケージには「心太」と書かれていて、那月はそれを丁寧に剥がす。茶色いタレの袋を開け、それを心太にまんべんなくかけた。さらに紙袋から割り箸を取り出し、それをパキッと2つに割った。
「さ、口開けて……。」
那月は、きらきらと光る心太を箸で掴み、持ち上げた。俺が小さく口を開けると、心太はポタポタとタレの滴を落としながら、俺の口に入ってきた。
ゆっくりと噛む。しこしことした心太にタレが絡んでとても美味しかった。飲み込んでも、吐きそうな感覚はなかった。
「どう?」
「…美味しい。」
「そうか。ならよかった。」
那月はニッコリと笑った。那月はさらに心太を俺の口に運んだ。
「あはは、翔ちゃん可愛い。」
「は…?」
「だって口開けてさ、『ご飯ちょうだい』みたいな。ツバメの子みたい。」
那月はクスクス笑った。俺はため息をついた。
「食べさせてもらってありがたいけど、やめてくれ。じゃあ自分で食べるよ。」
「いいからいいから。さあさあ、まだ食べられるだろ?」
結局俺は那月に食べさせてもらいながらも、心太を1パック完食した。
「ごめん、ありがとう。」
「今日は貸しにしといてやる。でも、まだ熱あるのか?」
「うん…まだ38度以上ある。今夜は風呂無理だな…。」
俺はつぶやいた。
「でも、汗かいてるんじゃ…?」
那月が聞く。
「服だけ着替える。」
そう言って俺は起き上がろうとした。しかし那月はまた止める。
「あ、あ、寝てなって。」
「着替えくらい1人でするよ。」
「そうだ。じゃあ翔ちゃん服脱いでて。体拭いてあげるから。」
「えっ?」
「汗かいたままじゃ、寝るにも眠れないでしょ。体も冷えるし。タオルあっためてくるから、服脱いで待ってな。下着もだよ!」
那月はそう言い残し、部屋を出ていった。仕方なく俺は、ベッドの中でゴソゴソと服を脱いだ。
数分して那月が戻ってくる。ほこほこと湯気が上がるタオルを持っていた。
「まあ力抜いてよ。」
那月はそう言って、まず俺の首にそっとタオルを当てた。最初は熱いと感じたが、慣れてくると汗が吸いとられるようで気持ちがよかった。
那月は俺の体にかかっている布団を腹の辺りまでめくる。俺の胸板を、温かいタオルが進んでいった。腕を持ち上げられ、脇や指先まで丁寧に拭かれる。
「ちょっと、うつ伏せになって。」
那月に言われ、俺は寝返った。背中にタオルが当てられる。体が新しく、綺麗になっていくような気がした。
うつ伏せのまま、布団をふくらはぎまで下げられる。
「タオル、冷たくなってない?」
那月は聞いた。
「大丈夫。あったかいよ。」
俺も答えた。那月のタオルは尚も優しく、俺の太ももを進んでいった。
「……っ」
那月のタオルが俺の尻に当てられたとき、なぜか声が出そうになり慌てて押し殺した。体に力が入る。それでも、那月は撫でるように俺の尻を拭いていった。
「じゃあもっかい、あお向けになって。」
那月が言う。俺は息をつき、思いきって寝返った。
那月は布団を全部剥ぐ。そして、足首から拭いていった。
「………いい?」
那月は言うと、俺の股の間をそっと拭き始めた。
「ぁあんっ…」
思わず声が出てしまう。那月はクスッと笑った。
「だめだなあ翔ちゃんは……もっと拭いてほしいの?」
那月は左手で俺の肉茎を持ち上げると、右手のタオルでそれを丁寧に拭いた。
「ぁっ、あぁっ、ぁっ…」
こんなつもりじゃなかったのに。俺のものはすでにピンと張り、額には汗が浮かんでいた。
「も、もう……いいから……。」
俺はそう言うのに、那月は尚もタオルでしごきあげる。
「那…月……ぅっ、ぁあ、ああああっ、はぁっ、あっ…」
俺の精液が那月の手を濡らす。腰がビクンと動いた。
「ちょっと翔ちゃんたら、せっかく拭いてやったのに、自分で汚しちゃうんだから…。」
那月は、俺の液で濡れた太ももをペロリと舐めた。
「ああ、ああ、あぁぁっ…」
俺は首を横に振って抵抗する。那月は俺の肉茎にさえ舌を立て、体液を舐め干した。
「まだ……足りないか?」
那月はタオルでさらに俺に刺激を与える。
「ぁああっ!あぁ、あぁあっはぁああ!」
俺は背中をのけぞり、手でベッドを叩いた。涙がボロボロと落ちる。
「もう、いい、もういいよ那月、十分だよ。那月、那月!」
那月那月と、俺は泣き叫び続けた。目から汗が流れ、額から汗が吹き出、口からは唾がこぼれ、俺はもう自分をコントロールすることができなかった。








「おはよう、翔ちゃん。」
目を覚ますと、もう日は高く昇っていた。那月に着せられたらしく、新しいパジャマを身にまとっていた。那月はすでに制服姿だった。
「もう行ってくるよ。これ、食べられたら食べてて。」
那月は紙袋を枕元に置き、足早に部屋を出ていった。


紙袋の中には、アイスクリームが入っていた。
俺はゆっくり起き上がった。昨晩と比べると、ずいぶん楽になっている。頭痛も消えていた。












「那月が、いい薬かな。」
俺はそっとつぶやいた。














【ご精読ありがとうございました!!】


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